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蝶になった夢を見るのは私か それとも 蝶の夢の中にいるのが私なのか 夢はうつつ うつつは夢


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昨日の夜。

月が出ていたので、バカの一つ覚えのようにカメラを構えると
思いのほか雲がなくて、星がチラチラしてました。

その中に。

お、あれに見えるのは、
星座界の中でも北斗七星と一位、二位を争う超有名な THE MOST FAVORITE 星座、
オリオン座ではないですか。

これを逃す手はない。


ということで、あっちゃこっちゃカメラをいじって写したのが、これ。

地味ですが、ちゃんと映ってました。

三脚が手元になかったので、手近なものでカメラ位置を固定して
それでも撮ったものの大半はブレブレ。
しかも、ヤツラは刻一刻と動くから、レンズの向きを微調整するのが
結構タイヘン。

これは、わりとブレが少なく撮れた方。


もう少し、星の光がくっきり撮れないものか、と
露光時間を長くしてみたら、

あらビックリ。

見えてなかった星たちまで映ってて、
三ツ星がなかったら、オリオン座もどこにあるのか判らないくらいの星の数。

肉眼ではまったく目に入らなかったけど、
実は夜空は星だらけ。

明るいのやら、小さいのやら
ここまでくると、まるでチリやクズのようです。
STAR DUST -星屑- とは、よく言ったもの。


こうしてみると、ただの光る点々にしか見えないけれど、
この一つ一つが、
もんのすごい遠くにある
もんのすごい巨大な星から
もんのすごい時間をかけて
ようやく地球にたどりついた光なんだと思うと……

気が遠くなりそうだよぅ。

宇宙はタイヘンだ。

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NO に対する諛左の反応には、大抵の場合において、このような冷たい空気が付きまとう。
最初の頃は、それこそ腹の内が煮えくり返り、
諛左に掴みかかっては不二沢とショーンに止められていた NO だが、
J や千代子と同様、脅しても効果のない相手であることを悟ってからは、
極力自分を抑えて、舌戦に留まっている。

だが、そうなると NO の分は悪い。
元々、人を怒らせるのは諛左の特技の一つであり、それは J も認めている。
何を言っても辛辣な皮肉か、あるいは非難しか返ってこない男が相手では、
さすがの NO も、時に不本意ながらたじろぐことも多い。
しがない何でも屋の癖に。
その思いが、ますます NO の公僕としてのプライドを揺るがすのだ。


今でこそ、J という女に使われる身ではあるが、
かつては諛左も、硝煙漂う世界の住人の1人であっただろう、と NO は確信している。

身のこなし。
滲み出る雰囲気。
相手を突き刺すような視線。
どれを取っても、生まれてからこの方、ごく安穏とした日々を送ってきた男、とは信じがたい。

以前、NO は諛左に面と向かって 『マセナリィ上がりめ』 と毒づいたことがある。
諛左はそれを否定しなかった。
小馬鹿にした目つきで NO を見て、『だから?』 と短く答えただけだ。

だから、も何もない。
ショーンとの一件で懲りることもなく、相変わらず NO はマセナリィが嫌いだった。
いや、一件以来、ますます……と言った方が正確かもしれない。

NO にとって、マセナリィとは
戦争という理由だけで合法的に人を殺す職業以外の何者でもなかった。

今の世の中でも、マセナリィは全人口の中で、かなりのウェイトを占めている。
何故なら、戦火が少しばかり落ち着いたとはいえ、
戦争そのものが完全に終結したわけではないからだ。

大都市が消滅し、『国家』 という概念が、あっけないほど無力なものとなった現代。
世界を切り回しているのは、戦中、あるいは戦後に軍事産業で力を得た幾つかの企業だ。
筆頭となるのは、ハコムラ・コンツェルン、というところか。
結局、何度争いを繰り返そうと、金が世の中を動かすという事実は変えられないようだ。
つくづく、NO はそう思わずにいられない。

今のニホンはハコムラの力で成り立っている。
この瞬間にも、世界の片隅で起こっている紛争に、
ハコムラの類稀なる技術力が役立っていることだろう。
最も不謹慎で、最も効果的な金儲けの手段。
どんな物でも商品になる。たとえ、それが 『人』 であろうと。

マセナリィがあふれる訳だ、と NO は思う。
たとえ争いが終結したとしても、
現在の社会機構のベースには、必ず 『軍事産業』 が寝そべっている。
もはや、争乱のない世界など永遠に存在できないのかもしれない。

だが。

マセナリィが戦地で勝手に殺し合うのはいい。
しかし、一般社会の中でも大きな顔が出来ると思ったら、大間違いである。
それが NO の主張だった。

世の中で起こる犯罪の多くに、
マセナリィ上がりの人間が関わっている確率の、なんと高いことか。
その事実は裏返しようもなく、
世の治安を守る上で、無視できない社会問題となっているのは周知のことだ。

世間を騒がす発砲事件や乱闘、暗殺、etc. etc.……。
実際にマセナリィ、あるいはマセナリィであった者の仕業である場合が非常に多い。
金を払えば雇用関係が成立する今の社会では、
人を守るのもマセナリィ、人を害するのもマセナリィなのだ。


→ ACT 6-13 へ

最近、タブレットを使ってない。

何の脈絡もなく、いきなりそう思って、
久しぶりにペンタブレットを引っ張り出してみました。


タブレットというのは、実際の紙に書くような感覚で、
ペンを使ってパソコン画面上で絵が描ける、というスグレモノ。


で、描いてみた。

その中の1枚。

ブログにも載せてるイラストストーリー 「HEART」 のミスターOが
部屋でノンビリしてるところ。

ドット絵のソフトで描いたものを
Photoshop のフィルターで線を太らせ、クレヨンタッチにしてみた。

「HEART」 は Illustrator で作ったものなので、
基本的には線と面だけの作品ですが、
こんなふうに手描きタッチで描いてみると、ちょっと新鮮。


でも、これだけだとツマラナイので、
さらに別のグラフィックソフトで紙の質感をいろいろ変えて遊んでみました。
(ここらへんまでくると、もうペンタブレットの有無は関係ないですが)




ちょっとザラついたキャンパス地。
ホントに壁に落書きしたような感じ。




これは、モルタル系?




紙質はそのままで、輪郭だけ浮き彫りにしたもの。
エンボスってやつ。


興が乗ってきたので、調子に乗って他にもいろいろやっていたら、

ホラーです。
壁に何かが浮き出てます。ある意味、ポップ。

木彫りタッチのフィルターかけたら、こんなんなってしまいました。
まあ、木彫りといえば、木彫りっぽいけど。
なんかネイティブな感じ?


久しぶりのお絵かきは、思いのほか楽しく、
タブレットも出したことだし、しばらく遊んでしまいそうです。


グラフィックソフトって、スゴイですね。
たまに使うだけなので、さほど使いこなしているわけではないですが
たいしたことない絵なのに、なんか勝手に雰囲気つくってくれます。

……あれ?
グラフィックソフトじゃなくて、ペンタブレットの話をするつもりだったのに。
ま、いーか。


7日に1回しか回ってこない貴重な日曜日に
ほぼ丸一日、こんなことして遊んでたワタシです。

いいんだ。楽しかったし。

雨がちな一日です。

晴れ間をぬって、庭を散策。

花の盛りの時期は終わったけど、それでもまだ、
華やかな色彩がところどころに。

ということで、アマツブ・オン・ザ・フラワー。








曇りがちな時に撮った写真は、
ピーカンに晴れてる時の写真よりも、なんか色味がシットリしてます。
雨粒があるから、余計にそう見えるのかな。


フワフワとした淡いピンクの花びら。
金魚のヒレのように見えます。
そう思って見ていたら、
そのうちホントに、花そのものが、正面から見た金魚の顔に見えてきた。
特に、左下寄りの2つの花房。

黒い点々が、まるで目のようだし。
ちょっとカワイイ。


そして、秋の定番、ヒガンバナ。

何度見ても、不思議なカタチの花。
細く伸びた部分が触覚のようで、今にも蠢きそうな。


何かの植物が、ひっそり実をつけてました。

枯れた茎にも、何気に風情がある。

やっぱり、すぐそこまで秋はきてます。
というか、もう秋。

……そのような事情があるにもかかわらず、相変わらず NO は事務所に入り浸っている。
しかも、恐らくは NO が書類申請を後回しにしているせいで、ガラス代は未払い。
たとえ、NO の性格や気性を差し引くとしても、
大きな顔をして当たり前のように居座るこの男に、J や諛左がいい顔をするわけはないのだ。

そのことを持ち出されて、さすがに NO は鼻白んだが、それで怯むような男でもない。

「ビンボー事務所なのは判っているが、ガラスの1枚や2枚で、セコいんだよ、てめえらは」

NO は諛左を睨み付けた。

「払わねえ、とは言ってないだろうが。それなのに、いつまでもグダグダ言いやがって。
ホントに、しつこい男だぜ」

「口約束はゴメンだ。お前は3分前のことも忘れるトリ頭だし」

「俺がトリなら、てめえは執念深いヘビだよな。
毎月毎月、嫌がらせのようにきっちり請求書を送ってきやがって」

「一応、こちらは忘れていないということをアピールしておかないとな。J がウルサイし。
これ以上、未払いのままだと、そのうち督促状に変わるかもしれないぞ。
……で? 今日は何の用だ」

会話に飽いたように、諛左が尋ねる。

「やっぱり暇つぶしか。それとも、署内に居づらくて避難でもしに来たか」

「てめえに用はねえ。お前のボスを待ってんだ。何か悪さをしてないか、巡回ってヤツだ。
犯罪は未然防止が一番だからな」

「未然防止ねえ……」

諛左が皮肉な目を向ける。

「一歩間違えれば、単なるストーキングだな。
それならそうで、ここじゃなく外に出て好きなだけ待ってろ。お前がいると部屋の空気が濁る」

「ここは禁煙じゃないだろう。てめえだって吸ってやがる癖に」

「煙草じゃない。酒臭いんだよ、お前は。そこに居るだけで、腐った肝臓の匂いがプンプンする」

「俺の肝臓が腐って、お前に迷惑かけたか」

「かけられてたまるか。出て行け」

「邪魔はしてねえぞ」

「存在そのものが邪魔だ。目障りなんだよ」

「この野郎、相変わらずの口の悪さだな」

「お前が言えるコトか」

答えながら、諛左は胸元のポケットから煙草を取り出した。
その視線を、NO の背後で困ったように立っている2人の人影へと移す。

「あんた達も大変だな。毎度毎度、このオヤジのお守りは疲れるだろう」

言葉ほど同情しているふうでもない諛左であったが、
不二沢は 「まったくです」 と相づちを打ちたくなるのを辛うじて堪えた。
そしてショーンは、常になく微妙な表情を顔に浮かべ、
それが返事であるかのように諛左を見ている。


→ ACT 6-12 へ

それは、どんな事件か、というと。

かなり以前、NO によって逮捕された1人の犯罪者がいた。
男は数年間を刑務所で過ごした。
その間、「どうあっても自分を捕らえた警官へ復讐せずにはいられない」 という
断固たる決意を固めたようで、
出所するやいなや、昔の舎弟を引き連れて密かに NO を付け狙っていたのである。

運悪く、NO はその時、この事務所で時間潰しをしていた。
今のように、2人の部下を引き連れて。
そして、J と諛左は奥の部屋で打ち合わせの最中。

突然、けたたましい炸裂音がした。

無数の銃弾が表通りから事務所2階の窓を目掛けて、有無を言わさず撃ち込まれたのだ。

驚いた J と諛左が奥から出てきた時、部屋の状態は惨憺たるものだった。
通りに面した大きなガラス窓は、原形をとどめないくらい粉々。
夏真っ盛りの猛暑とはいえ、風通しがよくなった、とはとても喜べず、
さらに天井や壁には、出来の悪い星座のような弾痕。
今でこそ、目立たなく埋め込まれているが
当時は、ただでさえ安普請で冴えない建物が、一層みじめな様子を呈し、
J だけではなく、珍しく諛左をも唖然とさせたものだ。

大仰な事件ではあったが、しかし、大怪我をした人間はいなかった。
当の部屋にいた NO と部下達に関して言えば、
2人は細かいガラス破片を受けて軽傷を負い、
たまたま彼らが上司の背後に控えていたため、 NO は幸運にも無傷。

しかし、給湯室にいた千代子が銃声に驚いて沸いたばかりのポットを取り落とし、
軽い火傷を負ってしまった。
このことが J の機嫌をすこぶる損ねた。

『何でウチの千代子さんが、お前のせいで怪我をしなくちゃならないんだ!
お前はピンピンしてるってのに』

『俺のせい、とは何だ! あの大女の火傷は、直接俺とは関係ないだろうが!』

『ヒトの事務所をこんなにしておいて、関係ないとは、どの口が言う?
一歩間違えてれば、粉々になったのはガラスだけじゃなかったかもしれないんだぞ!
ホントにお前は疫病神だ。
そうだ、何もかも、お前が悪い!
ガラスが壊れたのも、千代子さんの火傷も、アタシが不愉快になるのも、
近所から白い目で見られるのも、事務所の客が少ないのも、
景気が悪いのも、物価が高いのも、天気が悪いのも、
ぜーんぶお前のせいだ、この無能のアル中!』

……後半は言いがかりに近い言い分だが、ここぞとばかりに NO を非難する J に、
憤慨した NO がどんなに反論を主張しても、当然それらは無視された。
 

銃撃した当の犯罪者一味は、
騒がしく登場した割りに、NO の執念によってあっけなく再逮捕され、刑務所へ逆戻りしている。
連中が再び世間に復帰するのは数年先のことだ。
その時までに NO が心身ともに壮健であれば、さらに復讐の念を募らせた犯人によって
再度狙われることになるかもしれない。

『また狙われるとしても』

J は冷たく NO に言ったものだ。

『お前が、どこで、どんなふうに最後を迎えようと、こっちの知ったことじゃないんだよ、NO。
だが、今度また、事務所のガラス窓を無駄に新調するハメになるんなら、タダじゃおかない』

それからしばらくの間、弾痕だらけの外壁には一枚の貼紙が風に揺らめいていた。
そこには、

      『 警察関係者出入り禁止、特に NO 』

 と臆面もなく書かれていたものだ。

『この貼紙を外せ!』

とわめく NO の主張は、やはり無視された。


→ ACT 6-11 へ

プロフィール
HN:
J. MOON
性別:
女性
自己紹介:
本を読んだり、文を書いたり、写真を撮ったり、絵を描いたり、音楽を聴いたり…。いろいろなことをやってみたい今日この頃。
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