普段はたいして親孝行らしいことをしていないワタシとしては、
せめてこの日ぐらいは、母親が喜ぶようなことをしたいワケで。
でも、プレゼントはNG。
ウチの母は、娘が親のために金を使うことを何故かひどく嫌がります。
となると、手作りの何か、ということになりますが
料理やお菓子は、時々作るから今さらだし、
置き物、飾り物などは、母はあまり好きではないし。
フラワーアレンジメントとかイイかもしれないけど、
母の趣味が庭いじり(ガーデニングではなく、あくまでも庭いじり)なので
花は見飽きているだろうし。
ふむ。
で、思いついたのが、アルバム作り。
今までにワタシが撮った庭の花の写真が結構たまっているので
その中から、とりわけイイ感じに撮れてる写真をピックアップして、
アルバムを作ってしまおう、というもの。
たいしたプレゼントではありませんが、
母の庭への愛着は筋金入りなので、わりと喜んでくれるかも。
というわけで、さっそく作業に取りかかります。
話は変わりますが、
PURPLE HAZE の ACT 2 が完結し、次からは ACT 3 に突入です。
また新キャラが登場します。
PURPLE を書いててつくづく思うんですが、
この話には至る所にワタシ自身のマイナス面が表われています。
主人公の J がメンドくさがりでナマケモノであったり、口が悪かったり、
ユサがズバズバと言いにくい事を口にするところなんか、もろワタシの性分です。
爽やかな話とは決して言えない物語ですが、
もうしばらく (しばらく、というよりは、結構長く) 続きますので
お付き合いの程、よろしくお願いいたします。
「それより、どう動く?」
諛左は J に尋ねた。
「相手はデカい分、入り込む間口は広いぞ。
いつもの人捜しみたいに、ダウンエリアを1、2周して済む話じゃないからな」
「それなんだよね。取りあえず、笥村邸とハコムラの本社は押さえとくべきだろうな。
笥村聖が失踪した頃の世間の動きもチェックしておきたいし……」
諛左に答えながら J は、明日から始まる厄介な日々を思って気を滅入らせた。
椅子の背もたれに身体を預けて、薄汚れた天井を睨みながら呟く。
「ああ、人手が欲しい……」
「普段、ナマけてるんだ。お前が倍働け」
「……諛左にも充分動いてもらうから、そのつもりで」
「給料分ぐらいは働いてやる」
「安サラリーで悪かったね」
「お前の取り分を削れば、もう一人ぐらい人が雇えるかもな」
「諛左の分を削るっていう案は?」
「却下」
諛左の素っ気ない返答に、J は顔をしかめてみせた。
J から毎月支払われる給料について、決して諛左が満足していないことは J も知っている。
だが、この男は、それについての不平不満をほとんど口に出さない。
ただ、行動をセーブする。
報酬に見合わない動きは絶対に避けるのだ。
対価という観点から考えれば当たり前なのかもしれないが、
時に無情さを感じさせる諛左の一貫した態度は、J を苛立たせることもあった。
まあいい。
J は麻与香が残していった小切手の額を脳裏に浮かべた。
今回は、諛左から超勤手当を要求されたとしても、やりくりはできる。
その分、いつも以上に動いてもらうことにしよう。
そう考えて煙草に手を伸ばした J は、ふと何事かを思いついてちらりと諛左の顔を見た。
「諛左。お前さあ……」
「何」
「あまり驚いてないところを見ると、もしかして、最初から知ってたんじゃないの?
あの女の依頼の内容のこと」
諛左はちらりと J を見て目を細め、意味ありげな表情を浮かべると、
「……さてね」
とだけ答えた。
J の耳には、それは肯定の意にしか聞こえなかった。
麻与香のペースに乗せられ、諛左には良いように動かされる。
そんな自分が非常に腹立たしく、かといって、自分ではどうにもできないことを J は呪った。
まったく、どいつもこいつも。
タイミングよく千代子が運んできたワインを手早く受け取ると、
J は苛立たしげな気持ちを抑えて一息で飲み干した。
-ACT 2- END
→ ACT 3-1 へ
のっけから古さ満載のタイトルですが。
今日、外出しようとした時のことです。
家の前を数人の女の子たちが自転車で通り過ぎていきました。
年は小学3、4年生ぐらい。
よくある日常の光景です。
ただ、ショックだったのは、
その中の一人が、自転車に乗りながら地面に唾を 「ぺっ」 と吐いて去っていったこと。
アゼンです。
ビックリです。
思わず固まってしまいました。
まさか、そんな年齢の女の子が、地面に唾するなんて。
ぱっと見みた限りでは、どこにでもいるような、ごくフツーの子でした。
最近、子供のマナーがどうこう言われていますが、
現状はこうなんだろうか、と
去っていくその子の後ろ姿を見ながら、何となくモノガナシクなってしまった私です。
これって、親のしつけや学校での教育とかいう問題じゃないです。
お行儀が悪い、というのとは、ちと違うような気がする。
要するに、モラルの問題。
小学生相手にモラルを説くのは難しいかもしれませんが、
少なくとも自分が子供の頃は、そんなことをしようとも思いませんでした。
それとも、今はそういう時代なの?
私が年とったから、そう思うだけなの?
……いやいや。違うでしょう。
たぶん、その子の親御さんは、
よもや自分の娘がそんなことをするなんて夢にも思ってないだろうし、
学校の先生が、いちいち 「こんなことしちゃダメだぞー」 と言うようなことでもない。
家や学校とは関係ないところで、そういうことをする大人を見かけたんでしょうか。
で、自分でもやってみたんでしょうか。
それが決して誉められる行動ではない、とか
そんな自分がどう見られるか、ということを深く考えずに。
もちろん、全ての子があんなことをする、とは思いませんが、
でも、今日のあのシーンは、衝撃でした。
ふう。
まさに、かなしいときー。
私は、自分が人よりとりわけ説教臭い人間であるとは決して思ってません。
たいしたモラリストでもありません。
立派で完璧なオトナである、と胸を張って言える人間でもありませんが、
少なくとも、子供の悪い見本になるような行動は取りたくない、と
強く心の中で誓った午後でした。
今回は、ちょっと分別臭くまとめてみました。
かなしいときー。
「……恨むぞ、諛左」
「なんだ、穏やかじゃないな」
「あの女、とんでもない依頼を持ち込んできた」
J は麻与香の話した内容をかいつまんで諛左に説明した。
聞き終わった諛左が口笛を吹く。
「今やニホン国家元首よりも有名な男を捜せ、とはね。
網にかかったのは、思わぬ大物だったというわけか」
「だからって、喜ぶ気にはなれないけど」
「なんで」
「なんで? なんでって、なんで? 当たり前だろう。相手はハコムラの総帥だよ。
一介の 『何でも屋』 の手に負える相手じゃない。んな危ない仕事に手を出せるか」
「大袈裟だな」
「でも、事実だ」
「だが、お前は引き受けたんだろう?」
「……『考えとく』 とは言った」
「それは受けたも同じだな、お前にとって」
「麻与香と同じこと言うなよ」
J はますます気分を滅入らせた。
タイミングよく諛左にコーヒーを運んできた千代子に、J は疲れた顔で頼んだ。
「千代子さん、すみませんがグラスにワインを一杯」
千代子が軽く眉を上げる。
それは無口な千代子が時折見せる、ちょっとした非難の表情だった。
だが、日も高いうちからアルコールを口にすることへの後ろめたさは、今の J にはない。
ちょっと肩を竦めて見せただけだった。
千代子は J の表情を見つめ、やはり何も言わず、同じように肩を竦めて部屋を出て行った。
何か言いたげな諛左の視線に気づき、言われる前に J が口を開く。
「今日の仕事は、もう終わりだ。ワインぐらい構わないだろう」
「昼過ぎに店じまいして酒に走るとは、大した殿様商売だな」
「放っとけ。たった1時間の労働が、1日分の疲労に相当することだってあるんだから」
そう、たった1時間。麻与香がオフィスを訪れてから帰るまでの時間。
その間の精神的苦痛を考えれば、今日はもう勤勉に仕事を続ける気は起こらない。
J は勝手な理屈で自分自身を納得させた。
「麻与香の件は、明日から動くことにする。それまでは臨時休業」
「やっぱり受けるんだな。まあ、動くつもりがあるなら、それでいいが」
「……仕方ないだろう」
J は目の前の机の上に目を落とす。
そこには小切手と白い封筒が置かれたままだった。
「あの女、こっちが断りにくいように、依頼料を先払いしていった」
それに、この依頼を引き受けなければ、きっと麻与香は連日このオフィスを訪れて、
J が応じるまで口説き続けるに違いない。
それは何としても避けたい。
それよりは、適当に動いて茶を濁す方が恐らく楽だろう。
こんなことを諛左に話せば 「それがプロの発想か」 と、また説教されそうだが。
「それに……」
「ん?」
「……いや」
去り際に麻与香がほのめかした意味深な言葉が J の心に引っかかっていたが、
それを諛左に伝えなければならない理由は特にない。
J は開きかけた口を閉ざした。
「先払いとは景気がいいな。少なくとも、これで事務所の借り賃が払える」
小切手の額と封筒の中身を調べた諛左が、他人事のように J に笑ってみせる。
この雇い主にして、この雇い人あり、と言うべきか、J と同じことを考えたようだ。
→ ACT 2-20 (完) へ
せっかく、カテゴリーに日記のアルバム編を作ったので、
この前の新潟旅行の写真を何枚か。
「昭和博物館」(だったかな……)の入り口で出迎えてくれた、ラスカルくん。
文句なくかわいいっす。
この施設、ホントに名前を忘れてしまった。
某旅館の敷地内にあって、無料で入れるところです。
昭和時代の懐かしいモノがいっぱい展示されていました。
バイクとか、昔のコインロッカーとか、レコード(CDではないのだ)のジャケットとか。
今回の旅行メンバー、年齢的にドンピシャだったので、かなりハマりました。
ジョーが燃え尽きてます。でも、ピカピカ。
こんな懐かしいお茶の間の様子も展示されてました。
これは、お昼に食べたおそば。有名なお店らしいです。
これで6人前ぐらいだったかな?
そして完食。
ごちそうさま。
この後、川端康成ゆかりの旅館にある図書室兼カフェでお茶して、
越後湯沢の駅でお土産買って、解散。
友達同士の旅行って、久しぶりだけど、やっぱ楽しいっす。
まあ、行きの高速道路では、ちょっと行き詰りましたけど……。
ああ、よい天気です。
GW は終わりましたが、天気がいいとやっぱり気持ちがほんわかします。
昨日も、陽気に誘われて、ふらふらと買い物に行き、
(ああ、そういえば、バターを切らしてたな……)と思ったので
乳製品のコーナーを覗いてみたのですが。
おや? バターがない。
……そういえば、ニュースで
『原料不足でバターの製造ができず』 なんて言ってるのを、ちょっと前にテレビで見て
まさか、そんな急になくなるものでもないだろう、と軽く思っていたんですが。
次の店にもない。
その次の店にも。
ホントにない。影も形も。
……そこまで深刻だったとは。
4件めの大型スーパーで、ようやく見つけましたが
貼り紙には
『製品不足ですので、1家族様につき1個でお願いします。』
と、特売のタマゴか冷凍食品並みの扱いになっています。
値段は元のままでしたが。
ないよりはマシ、と、1個買い求めたんですけど
ホントは2、3個まとめ買いしたいところ。
私はお菓子を作るのが好きなので、
時間があると、よくバターケーキを焼いたりするんですが、
これからは、そんなノンキなことも言ってられない、ということでしょうか……。
これもテレビで紹介していたんですが、
バターの代わりにマーガリンを使いましょう、という番組のコーナーがありました。
それによると、マーガリンに紅茶の葉を混ぜれば、
マーガリン特有の匂いが少し消える、とのこと。
『安い商品を、賢く使おう』 ということらしいです。
なるほどね。
それなら、ハーブを入れてみてもいいかもしんない。
とりあえず、今度バターケーキを焼くときは、マーガリンを使ってみます。
でも、ワタシはけっこう味音痴なので、違いが分からないかもしれないけど。
それはそれで、ショック。