さて。
いまだに浮上できず、
ここしばらくは、ヒト様のブログに立ち寄る気力もなく、
ただただ ACT 3 の更新のみにネット時間を費やしてきたワタクシでございます。
メッセージをくださった方々、お返事もできず、ゴメンナサイ。
とりあえず 「PURPLE HAZE」 の ACT 3 までが終わったので
ちょっとごあいさつ。
読んでくださっている方、本当にありがとうございます。
「水晶異聞」とは違って、「PURPLE HAZE」 では、
どこか負のイメージを負ったような、突き放した文章を意識して書いています。
そんな地の文に加え、
主人公 J のネガティブで投げやりな心の声や、
ユサの辛辣さ、マヨカの執着なども相まって
内容的には、明るく楽しい物語では決してないと思います。
書いといてナンですが。
それが最終的にどのように帰結するのか。
大まかなプロットはありますが、実は、うまくまとまるかどうか自分でも不安です。
簡潔に書こうと思いながらも、相変わらずダラダラしてるし。
ともかく、次からは ACT 4 に入るワケですが
相変わらずケダルい感じで話は進んでいきます。
よろしければ、また読んでやってくださいな。
ところで、ACT 1~3 までのサブタイについて
「どういう意味?」というお問い合わせがあったので、
ここでご説明させていただきます。
基本的にサブタイトルは、英語あるいは日本のことわざを、
そのまま、あるいは、ちょっと変えて使っています。
まず、ACT 1 の “ All is fish that comes to my net ” ですが、
直訳は 「網にかかるものは何でも魚」。
要するに「利益になるものは全て利用せよ」という意味です。
(本当は my net ではなく、the net ですが)
これは、物語の中でユサの台詞でも使わせてもらいました。
マヨカの依頼をしぶる J に対しての、ユサからの軽い進言ですね。
「何でも屋」 である J の基本スタンスを表わす言葉でもあります。
ACT 2 の “ The worst of friends must meet ” は、
もともとあることわざを、真逆の単語に変えて使っています。
オリジナルのことわざは 「 The best of friends must part 」。
「 最良の友との間にも別れはくる」 という意味なんですが、
この章では J が最も会いたくない、かつての友人・マヨカが登場することから
「 The worst of friends must meet 」 と無理やり変えました。
「最悪の友でも、会わなくてはいけない時がくる」
という意味で使っています。
会いたくもないのに、マヨカに会わなくてはいけない J の心境ですね。
そして、
ACT 3 の “ A good dog seldom meets with a good bone ” です。
直訳すると 「良い犬もおいしい骨にぶつかることは少ない」 てな意味。
英語のことわざをそのまま使ってます。
意味は、
「たとえ才能がある人でも、
機会に恵まれなければ才能を発揮できずに終わることもある」 というもの。
ACT 3 で登場した、ハコムラ家の番犬・アナンのことを指しています。
同時に、ハコムラ家を調べに来たのに、結局は徒労に終わる……という
J の行動をイメージした言葉でもあります。
でも、この章では “dog” という言葉を意識しすぎて
やたらと 「番犬」 という表現をしてしまったかな、と反省しています。
最後の方には、本物の野良犬もちょこっと出てきたし。
J に歌まで口ずさませたし。
ところで、サブタイに格言やことわざを使おうと思ったのは、
先人達の経験や知恵から作られた古い言葉のハズなのに、
現代社会に生きる自分達にも充分通用する、
そんな不変性(というと大袈裟ですが……)に魅かれたから。
「PURPLE HAZE」 は、現代の日本とは違う設定のニホンが舞台ですが、
世界観や文明レベルなどは違っていても
そこに生きている人々の行動はワタシ達と変わりません。
すこぶる、人間クサいです。
現実社会であろうと、架空の世界であろうと
どこに行っても人間は人間。変わりません。
そんなイメージが、
ワタシの中で 「ことわざ」 が持つ不変イメージと重なったワケでして。
英語表記にしたのは、ちょっとアザトイかな……と思わないでもないですが。
ちなみに、次から始まる ACT 4 のサブタイトルは
“ He who gives fair words feeds you with an empty spoon ”(仮)。
これも英語のことわざ。
直訳は 「巧言を用いる者は、空のスプーンで食べさせようとする」。
「言葉を巧みに操って表面を取り繕う人間は、仁が欠けている者が多い」……という意味。
「巧言令色少なし仁」 ってヤツですね。
巧言をかまそうとしているのは、さて、一体誰なのか。
それは……えーっと、いつか分かります。たぶん。
というわけで、ACT 3 のあとがき……のハズが
結局あとがきになってない、そんな今日のエントリーでした。