押入れの段ボールに詰まっている、
むかし買ったファミコンやスーファミのソフト。
ジャマだなあ、と思いつつ、今まで放っておいたけど
使ってるわけでもないし、この先使う予定もない。
何よりも押入れ内のスペースを結構占領しているので
(なにしろ段ボール箱4つ分もあったりする)
この際、全部売っ払ってしまおうと決意。
最初は、近くのブック・オフとかに持ち込もうと思っていたけど
ソフト買取専門店のほうが、高く買い取ってもらえそうな気がしたので
ネットで検索してお店を見つけ、行ってきました。
そのお店は、小さなビルの2階にあり、
横にある階段を上っていかなければならないのですが、
その階段というのが、細くて狭くて、
2階に続く上階段のハズなのに、まるで来る者をアングラに導くかのような暗さがあり……。
そういえば、飲み会の2次会、3次会で
よくこういう階段を通ってバーに行ったなあ……と、どうでもいい思い出が頭をよぎりつつ
その雰囲気に、ちょっと上るのをためらっていたんですが。
とはいっても、せっかく重い段ボールを4つも車に乗せてきたんだから
ワタシとしては、身軽になって帰りたい。
で、箱を一つ抱えて、とりあえず階段を上ってみる。
やっぱり、せまい。
そして、暗い。
階段の両側には、
アニメやゲームのポスターやら広告やらが貼られていて、
ロリ顔なのにナイスバデーという、お決まりの美少女キャラ系イラストが
「おかえりなさいませ、ご主人さま♪」 とでも言わんばかりにワタシを見ている。
そりゃもう、一点集中かい、と言いたくなるほど、見ている。
ハッキリ言って、コワイ。
立ち入り禁止区域に入っていく気分になるのは、どうしてなんだ。
そして階段を上っていくうちに
とあるコトに気づきました。
あのぉ……
両サイドの彼女たち、露出度が高くなっていくんですけど。
きわどいポーズになっていくんですけど。
表情、ヤバくなっていくんですけど。
モザイク、かかってるんですけど。
……。
……。
ヤバい。
これ以上、進んではダメだ。
行くな、とワタシの中で何かが警告する。
この先を進み続けたら
もっとスゴイものがワタシを待っているに違いない。
階段の両サイドに並ぶ半裸の彼女たちなんか問題にならないような
もっとモノスゴイものが。
それは、見てはいけない未知の領域だ。
一歩足を踏み入れると、二度と戻れないような気がする。
戻れ。
戻るんだ、ワタシ。
ここにいては、いけない。
両サイドの 「ご主人さま♪」 は、獲物を捕らえる為のトラップだ。
逃げるんだ。
逃げろーっ。
……てなことを勝手に想像し、
逃げるように階段を下りて、
暗い空間から昼間の太陽の下に戻った時は
ダンジョンから生還した冒険者の気分のワタシでした。
いやー、でも、ビックリした。
そういう趣味がない人は、ゼッタイに入れないような店構え。
階段を上るだけで恥ずかしくなりました。目のやり場がない。
ゲームソフト買取の店って、どこもこんな感じなんだろうか。
ああいうロリ・巨乳系美少女キャラの18禁的ワールドは非常に苦手なので
もう、この店に足を踏み入れることは2度とないでしょうが。
結局、ソフト売却計画は志なかばにして頓挫し、
段ボール箱4つ分のソフト、そのままお持ち帰り。
それにしても、
あのまま階段を上って、店内に入っていたら
どんな世界が待ち受けていたのだろう。
いや、だいたい想像つくけど。