ここ数年、年賀状を作る際に
住所の書き間違いやプリンターの印刷ミスで
使うに使えず、かといって捨てるのもなんだか……という古ハガキが結構溜まっていた。
枚数を多めに買った年なんかは、まっさらのまま残っているものも少なくない。
このまま持っていてもどうにもならないし、
聞くところによると未使用のハガキであれば、郵便局に持っていけば
換金はできないけど切手などに換えてもらえるということなので、
そっちのほうがいーや、とばかりに、
今年の年賀状を買いに行くついでに、引き取ってもらうことに。
さて、郵便局にやってきて新しい年賀状を買った後、おもむろに
「あのー、古いハガキを引き取っていただきたいんですけどー」
「はい。1枚につき、手数料が5円かかりますよ」
と、渡したハガキが未使用かどうかをチェックし始める局員さん。
数えてもらうと、なんと 150枚以上もありました。
うーん、150枚×5円の手数料となると結構デカいな……と
頭の中で、みみっちい計算をしていたワタシに、
「合計 7,600 円分の切手か新しいハガキと交換できますが」と、局員さん。
「な、ななせん……」
枚数が多くても所詮はただの古ハガキ、としか考えていなかったワタシ。
具体的な金額を聞いて、ちょっとギョッとしてしまいました。
小市民のワタシにとっては、決して少なくない額。
7,600円分の切手なんてもらっても、この先使うことあるんかい?
ましてや、7,600円分のハガキとなると、もっとない。たぶん。
第一、今までの人生の中で買った切手やハガキの代金を足しても
7,600円より少ないんじゃないだろうか。
使うかどうかも判らない切手やハガキをもらうよりは、
「お金をくださいっ。
そして、そのお金で、ハリー・ポッターの新作DVDを買いますっ」
……と、ものすごく、ものすごーく言いたかったワタシです。
所詮ムリな話なので、当然黙ってましたが。
結局、50円と80円の切手それぞれ数十枚ずつと交換し、
得したのか、しないのか、判らないような気分で郵便局を後にしました。
でも、
家に帰ってから、ふと考えてみる。
切手よりも、ハガキのほうがよかったか?
そうすれば今年の年賀状を買わなくても、そのハガキで代用できたのでは?
年賀状は官製年賀ハガキで出さなくてはならない、という決まりは、どこにもないし。
あー、そーすればよかった。
なんで郵便局にいた時に気がつかなかったのか。
今年の年賀状を買う分、お金が浮いたのに。
そうすれば、ハリー・ポッターの新作が買えたのに。
7,600円分の切手なんて、切手なんて。
あー、損したっ。
……人間というのは、浅ましいものです。
もともと家の中に放ったらかしにしておいた古ハガキに過ぎないのに
金額があからさまになると、途端に欲が出ます。
世の中には、書き損じハガキを集めてタダで寄付している企業もあるというのに、
手数料がかかる、切手じゃイヤだ、ハガキがいい、いや金のほうが、とかゆって
損得勘定をしている自分が、なんか情けない。
……でもねえ。
7,600円は、
やっぱ、デカイぜ。
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