手持ちのデジカメで、
月の写真をなんとかうまく撮れないものか。
というようなことを、去年ぐらいから考えていて、
月がとっても青い夜などにカメラを取り出し、
いろいろ撮りまくっています。
この前、お盆で実家に帰っていた時、
雨降りながらも夜は晴れて、イイ感じの月夜空。
で、さっそくカメラ、カメラ。
絞りやスピードをいろいろ触って、
いろんなパターンで撮った中の一枚が、これ。
雲が月の光を反射して、
なかなか幻想的な感じになったのではないか、と。
まるで、空に 『眼』 があるような。
月は、ホントに不思議です。
ずっと見ていたいようでもあり、
こんなに照らされると、かえって目をそらしたくなるような気にもなり。
癒されながらも、なぜか静かに、静かに血が騒いでくる。
月を見ていると気が狂う、なんて物騒な話もありますが、判るような気もします。
そのうち、雲が出張ってきて。
月にむら雲、花に風。
ほんにあなたは、つれないお方。
でも、雲の風情も、なかなか。
あまりにも早く雲が流れていくので、
シャッタースピードを少し遅くして撮ってみたら。
雲の中を月が走っている。
いや、雲が月の周りを走っているのか。
走る月は、どこへ行く?
ドコニモ行かない。
空で光っているだけ。
見えている光は、8分前の月からやってきた光。
空白の8分間。
月と地球の距離。
FLY ME TO THE MOON。
8分かけて月まで行ったら、何がある?
……なんてコトを取り留めなく考えていたら、
ホントに気がおかしくなりそうになったので、撮影終了。
月を見ないように、網戸を閉める。
見ると、また撮りたくなるし。
でも、空からの誘惑に負けて
一度だけ、網戸ごしに月を見てみると。
網目のせいで、モアレ現象を起こした月の光が、
まるでヘリコプターのプロペラのようでもあり、
時々見かける、体が小さくて足が異様に長くて細いクモのようでもあり。
面白かったので、撮ってみた。