菊に飾られた舞台に、菊をまとったお人形さまが勢ぞろい。
ということで。
福井県は武生の菊人形を見に行ってきた。
天気は、ちょいと雨がち。
でも、人は多かった。
(ほとんどがお年寄りだったような気も)
今年の菊人形のテーマは「源氏物語」。
菊人形というと、ワタシ的に思い出すのは
横溝正史の「犬神家の一族」。
菊人形のアタマんところに被害者の首がのっていた、という
わりと血みどろりんなシーン。
そのイメージがあるせいか、実物を見てもなんかちょっとコワイ。
なにしろ、肩から下は華やかな菊の花だらけなのに、
顔を見ると、白くてツルッとして、キレイだけど無表情な造り物だから、
なんかワタシの苦手なマネキンっぽいし。
キレイはキレイですが。
表情なさすぎ。
だからって笑顔だとしても、違う意味でちょっとコワイ。
お着替え中のお人形さま。
仕立て屋と、その客みたい。
ふと「サルト・フィニート」を思い出した、そんな光景。
人形だけでなく、
菊づくしの庭園&菊に飾られた五重塔とか、
香あわせの源氏香を菊で表現したものとか、
もちろん、普通の菊も美しく。
個人的な趣味では、大輪の丸くてデカい菊よりも
小菊や、上の写真のように花びらが細い菊の方が好き。
会場には観覧車などの遊具があり、
連れがどうしても乗りたい、というので
少しばかり高所&閉所恐怖症気味のワタシとしては遠慮したかったけど、
とりあえず、乗ってみた。
すると、
こんなふうに、地面を歩いていると判らなかった花壇の菊の配列が
観覧車の上から見ると、
実は、魚の形に並んでいたりとか。
不覚にも楽しんでしまった。
そして、帰ってきてから、
つい「犬神家の一族」(もちろん、リメーク版ではなく、昔のオリジナル版)を
見直してしまったワタシです。
石坂さん、若いぞ。