大学時代の友人から数年ぶりに電話があり、
「今日、出張で金沢に行くけど、夜にでも飲みに出てこれない?」 とお誘いが。
今日の今日かよ、と思いながらも
久しぶりで懐かしいので、カゼ気味ながらもいそいそと出かけました。
この友人は、出張のたびに連絡をくれる律儀なヤツ。
久しぶりに見た顔は、やたら肉付きが良くなっていて、
よく言えば 『貫禄』 のある外見になっていました。
ぱっと見、普通のオッサンやん。
……というツッコミは置いといて。
話題はやっぱり大学時代の話。
ワタシ、自分では記憶力が良い方だと思ってたんだけど、
その友人と話していると、意外と忘れてることが数多くあり……。
たとえば、先輩や教授の顔を覚え違いしていたり、
授業の中でこんな話があったとか、飲み会であんなことがあったとか、
結構、記憶ってアヤシイなあ……と思うこと、しきり。
どの話も懐かしく、
「よく覚えてるねえ」 「懐かしいねえ」 を連発しながら、
ふと、「あの頃に戻りたい?」 と尋ねてみると……。
「あの頃は楽しかったけど……ただ楽しかっただけだなぁ……」 という答えが。
目的もなく、ただただ、楽しいことに夢中になっていた。
それはそれで当時は満足してたけど、今、思い返すと、
「……ちょっと空しい気もするな」。
楽しいだけで良かった時代。
そんな時代を経てきたからこそ、今の自分があるわけで。
今の自分を無視して、当時の自分を羨んで、もう一度あの頃に戻っても
結局は同じ道を歩いて、今の自分に行き着くのかもしれない。
戻れないからこそ、あの頃は楽しかった……と言えるのかもしれないし。
今ではすっかり、いいオジサンとオバサン……と言えるような年齢の2人が
わずかばかりに残る当時の面影に、しばし懐かしさを共有できる。
それが、昔の友人のいいトコロ……なのかもしれません。
大学時代の話の他にも、
恋愛話やら、結婚の話やら、仕事の話やら……話題は尽きず。
「そろそろ、皆で集まって、同窓会したいね」
ワタシ達だけでなく、きっと皆そう思ってる、そんなお年頃。
ここは一つ、大学のある地元に残っている自分としては
いつもの面倒臭がりを返上して、幹事として皆に声をかけてみようかな……と、思う
そんな時間を過ごしたひとときなのでした。